pikomaro『高岡さんの妄想経理メモ』

面白かったら続きを読むというスタイルなので勝負みたいなところがある

1巻だけ買ってます。

1巻だけ買って、面白かったら続きを読むというスタイルなので、勝負みたいなところがあるんですよ。続きを読んだら負け、みたいな考え方です。

でも、面白いマンガに巡り会えたんだから良かったじゃない。ということになるので、どっちに転がっても得なわけです。

つまんなかったらつまんなかったで、「もっと俺を楽しませてくれる作品はないのかッ…」ってなるじゃないですか。いち消費者に過ぎない自分が、なんか勝ってる感じするじゃないすか。作品に。ひいては作家に。

自分で書いてて、ほんとクソみたいな考え方だと思いましたね。思い上がりも甚だしい。死にたい。

でも、つまんない作品については、やっぱり「ふーん…」ってなっちゃいますよね。作者が全身全霊込めて描いてるだけに、それでつまんないと、なんだか悲しい気持ちになります。

ということで、今回の勝負の相手は『高岡さんの妄想経理メモ』です。作者は pikomaro さん。知らない作家さん。初めて読む人です。果たして面白いのか。面白いといいな。

主人公の経理の高岡さん、上品で、きれいで、天然

絵が、なんか古いけど上手い系の人です。上手いんだけど、なんか古い。池上遼一系。

「長いこと有名マンガ家のアシスタントをやってた人が、やっと掴んだ連載作品なのかな?」という印象です。

まあでも、好感が持てますわ。主人公の経理の高岡さん、上品で、きれいで、天然なので。そんなん誰でも好きでしょ。

このおちゃめを楽しめるか否か

その高岡さんが、妄想というか、思い込みの激しさで勘違いをしてしまうおちゃめなコメディマンガです。このおちゃめを楽しめるか否か。

なんか伊藤潤二出てきた

伊藤潤二出てきよった。マンガの中に。

本人じゃないけど、妄想の中で伊藤潤二っぽい人が出てくるんです。

伊藤潤二は『デス・ストランディング』にも出ていて「へぇ〜、こういう顔なんだ〜。なんか普通のおっさんって感じ〜」と思ったんですが、偶然にしては伊藤潤二が続き過ぎてる気がする。ここ数ヶ月。

伊藤潤二先生のマンガはもれなく面白いのでおすすめです。

マンガ内で伊藤潤二タッチの絵を描いてるわけですが、田中圭一先生の手塚タッチほどではないですが、普通に上手いです。似てます。器用。

経理用語解説みたいのはいらない

なんか、経理用語解説みたいのがちょいちょい出てくるんですが、「仮払いとは」みたいな。それ要る? 経理業務の内容把握する必要ある? とは思いましたね。

よくよく考えたらキャラ設定最高なのでは?

それはそれとして、この「面長の正統派美人でメガネで天然」って、よく考えたら最高の設定ですね。

「面長の正統派美人」というだけでは特に良くないというか、あんまり面白くなさそうなのでむしろマイナスなんですが、そこに「メガネで天然」というのが加わることで一気に最高になります。

「メガネで天然」の場合、「丸顔のかわいい子」ではなく「面長の正統派美人」という組み合わせが正解なんです。

お話は正直面白くない

ということで主人公の高岡さんのキャラはすごく良いんですが、お話のほうはどうかというと、要するに「バカすぎる高岡さんが素っ頓狂な妄想をして慌てふためく」というのが主軸になってるわけですね。

そうなると、やっぱりこの「バカすぎる」というところの振り切り具合が大事だと思うんですよ。

ちょっとした勘違いではダメで、どこまでバカな発想で思い込んでしまうか、というところが見どころなわけです。

回を追うごとにだんだんバカになっていきます。

同僚が宇宙人にさらわれたんじゃないか、というかさらわれたんだろうなという前提で勘違いは進んでいきます。

かなり振り切ってるわけですが、ただ、なんか、正直面白くはない。なんで面白くないのか考えてみましたが、「センス」という身も蓋もない答えに行き着きました。

でも幸福感が得られるからいいじゃない

でも、とにかく高岡さんに好感が持てるから良いんじゃないかと思います。幸福感が得られる作品です。すごく面白くはないけど、良い作品。

幸福感が得られる作品として『制服あばんちゅーる』を挙げておきます。それ系です。

幸福感が得られるので、これからも買うんじゃないかと思います。あとは妄想のセンスが上がれば。それだけですかね。

アイキャッチ画像として一番ステキだったコマを差し込んで置きましたので、なんかステキだな、と思った人は買ったらいいと思います。多幸感が得られますよ。おすすめ。