押井守監督『Ghost in the Shell / 攻殻機動隊』の感想

押井守監督『Ghost in the Shell / 攻殻機動隊』

今見てます。見ながら書いてます。

1995年の映画ですが、今見ても基本古くないです。とりあえず『PSYCHO-PASS』とかよりは古くない。インターネットや SNS のある世界が実際にどうなったか、という部分で予見できてない部分はありますが、「未来の世界はこんなデザインになってる」とか「マシンや武器はこんなふうになってる」という部分で古さを感じない。逆に言うと日本のアニメ、SF は、この時代からデザイン的な意味では進歩してない。リアル志向のアニメーションとしては。

制作会社 Production I.G なんだよなあ。『フリクリ オルタナ』『フリクリ プログレ』の会社と同じとは思えない。同じアニメスタジオでも、技術的に衰退することってあるんだな。

キャラクターのデザインはさすがに古い。主人公の草薙の髪型とかは古い。今ならこのデザインは採用されないでしょうね。でも、建造物、機械、武器なんかは今でも最新のレベルだと思う。

もう25年前の映画ですよ。それで今見てもデザイン的に古くないというのは、もう「未来のデザイン」というのにみんなが関心がないからなんだと思う。もう、というか、元々興味ないのか。

CG とかモニターの中のデザインは古いか。あと、スマホも出てこないし。そのへんまで予見できてたらほんとに凄いなとなったんだけど、さすがにそこまでは難しかったか。

で、作画というか、動きという意味でのアニメーションのレベルも最高峰。誰に頼まれたわけでもないのに最高峰のものを仕上げてくる。凄いな、押井守監督。

あと、『メタルギアソリッド』や『デス・ストランディング』にこの映画の影響、はっきり出てるな。小島秀夫監督。光学迷彩の表現、スーツケースをガシャンって落として銃を取り出すところとか。光学迷彩自体は SF の世界ではおなじみのものかもしれないけど、映像の表現として、正直『メタルギアソリッド』と同じだし。年代的には『攻殻機動隊』の方が先。別に『メタルギアソリッド』がパクってるとか、そういうことを言いたいんじゃなくて、押井守版『攻殻機動隊』の影響力凄いなと。バトーもスネークも大塚明夫さんだしなー。

ただ、話はつまんない。観念的すぎて。テーマとしても「胡蝶の夢」的な、今見えてる世界が現実とは限らない、という、まあ古典的なものだし。ここのテーマにこだわる理由が分からない。面白くないし、ベタなのに。『ビューティフル・ドリーマー』にしても、なんで夢とか精神世界にこだわるのか。『ビューティフル・ドリーマー』は、まあ、それなりに面白かったけど。でもあれば「『うる星やつら』らしからぬテーマで来たな」というハードルの低さがあるからね。あれが『うる星やつら』ベースじゃなかったら、やっぱり退屈な映画になってたと思う。

設定、デザイン、アニメーション、演出のレベルが高いだけに残念。

あとはセリフのなんていうんですが、説明的なセリフ、かしこぶり感、それっぽいことを言ってるだけ、みたいな感じ。退屈。

『AKIRA』『攻殻機動隊』を超える未来の世界を見せてほしい。現実の方がよっぽど未来だし。そういうアニメや映画を探してみようと思います。これは今までになかった未来像だ、というものを。

SF 好きの人たちはなんで「胡蝶の夢」「我思う故に我あり」「人間は所詮ロボット」みたいなテーマが好きなんだろ、ということを考えたんですが、結局、現実の世界に嫌気がさしてると思うんですよね。少なくともそう思う人達をターゲットにしている。現実逃避は分かるけど、その方法がちょっとそのまんま過ぎるなとは思う。

暗く、真面目で、退屈。テーマって大事だなと。

たぶん同じくつまんないんと思うんだけど、このあと『イノセンス』見ます。

あと「ネット」の発音が「そっち」じゃなくて「もっと」みたいな発音なのが気になる。今は「そっち」の発音だから。

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