チョモランマ服部『今週のかなでさん』の感想

名前がチョモランマ服部ですよ。絵柄もポプテピっぽいし、まあギャグマンガじゃないですか。それで手にとって見てみたら、真っ向勝負のギャグマンガなので買いました。基本的に、真っ向勝負のギャグマンガを見つけたらすべて買うようにしてます。

真っ向勝負のギャグマンガを描くってなかなかできることじゃないですからね。ギャグマンガ描くってことは、基本お笑いが好きなわけで、滑るということの恐ろしさを十分承知してるわけですよ。笑いを最上級の価値に置いてる人にとって、滑るって「生きてる価値がない」ってことを意味するわけですから。その上で「これが一番面白い発想なんだ!」っていうやつを描くわけじゃないですか。「俺の頭が考えてることが一番面白い!」って。その考え方自体が結構寒いことなのに、それで滑ったら目も当てられないじゃないですか。

それに比べるとギャグじゃないマンガって、わりと言い訳ができるというか、「人それぞれ」で済むところがあると思うんですよね。実際そうだし。実際、何が面白いかなんて人それじゃないですか。

でもギャグマンガってそうじゃなくて、まあ明らかに子供受けを狙ったりしてるようなものは別ですが、ある程度の年齢、中高生以上に向けて描かれたものであればだいたい同じ土俵で勝負してるわけですよ。そこで「つまんない」という判断を下されたら、それはもう「つまんないギャグマンガ家」ってことになっちゃうわけですから。相当な覚悟が必要なんです。もちろん笑いだって人それぞれの部分があるんですが、人それぞれじゃない比率が高くて、そんなことはないという人もいるかもしれませんが、実際のところ、笑いにレベルがあるってことは誰よりもギャグマンガ家本人が一番分かってると思うんです。笑いってレベルがあるんですよ。好みの問題とは別に。

そういうことを踏まえた上でこの『今週のかなでさん』なんですが、笑える部分がある一方で、がっつり滑ってる部分もあって、潔く勝負していて素晴らしいは素晴らしいんですが、滑ってる部分が多いというのは読んでいてつらい。

このマンガ、ボケに対してきっちり突っ込むんですよ。ボケだけで終わらせてたらそれほど傷つかないのに、突っ込むということは「ここが面白いところです!」ってはっきり手を挙げちゃってるわけじゃないですか。その部分がつまらないというのはつらい。

でも潔くて偉いなと思いました。

あ、でも Amazon のレビュー見てみたら結構絶賛の嵐だったので、やっぱり人それぞれなんですかね。じゃあつらくないか。

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